魚突き用フロートシステムの作り方とフロートラインの接続方法

 

今回は私が使っている「フロートシステム」の全体像と、その作り方やフロートラインの接続方法などを解説してみたいと思います。

今回もダービーに出馬してくださった「きっしー」さんも、ご自身のブログでフロートラインシステムの作り方を詳しく説明していらっしゃってまして、非常に分かりやすい内容になってるのでこちらも是非一読をオススメします( ´∀`)b

http://ameblo.jp/osaka-osakanatuki/entry-12118058712.html

 

きっしーさんも書かれてますが、魚突きにおいてフロートは非常に重要なアイテムです。

それは安全面はもちろんなんですが、まず普通に「便利」ですからね、フロートって。

特に、たくさん魚が獲れた時。

「メグシに魚を通して腰にぶら下げるスタイル」では魚の重さが全部自分にかかってくるんで、ぶら下げられる魚の量(重さ)には流石に限度がありますよね。

というかまず魚が抵抗になって泳ぎにくいし、魚の重さで自分の浮力も変わってくる(沈む)のである意味危険ですらあります。

 

フロートなら魚をキープできる量は現実的には無制限ですし、疲れた時にはフロートにつかまって休んだりなど色んな使い方が出来ます。

ただ、これまたきっしーさんも書かれている通り、いざフロートを使ってみようと思って色々調べてみても、フロートに関する情報って中々出てこないんだよね・・・

ということで、今回は私が今使ってるフロートシステムをまるっと紹介してみようかなと。

 

もちろん今後もいいアイデアはどんどん取り入れていきますので、このシステムも随時変わっていくとは思いますが、基本的なフロートの使い方としては変わることはないですから、そのあたりを参考にして頂ければと思います。

 

 

フロートシステム全体像

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全体像としては上の写真のとおり。

 

接続の順番をざっと解説しますと、

  1. 手銛の手当てのDリング
  2. ブランチハンガー(マグロフック)2.6×100
  3. サルカン(スイベル)
  4. 芝刈り機ライン(3mm径)×5m
  5. サルカン(スイベル)
  6. ステンレスシャックル
  7. 中間フロート
  8. ポリエチレンロープ(太さ2mm)×20m
  9. ブランチハンガー(マグロフック)2.6×100
  10. フロート本体
  11. ブランチハンガー(マグロフック)2.6×100
  12. ストリンガー

 

こんな感じ。

 

手銛との接続

で、手銛との接続に関しては私はブランチハンガー(マグロフック)を使ってます。

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特徴としては、ブランチハンガーをフロートラインのループに「直接」フックさせるんではなくて、「サルカン(スイベル)」にガチッと引っ掛けるようにしてます。

これは何故かと言うと、フロートラインのループに直接ブランチハンガーを接続すると、いつの間にか外れてしまう事が良くあるんですよね。(特にフロートラインのループが大きかった場合)

 

これが

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こんな状態になると

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引っ張る力がかかった時・・・

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楽勝で外れてしまうんですね・・・

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なのでサルカンにフックさせればそれは起きない、ってのと、あとはサルカン本来の機能としてサルカンがクルクル回ってくれるので、フロートラインの絡まりやキンクも軽減できます。

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あ、それと余談ですけどこの「マグロフック」、一応正式名称的には「ブランチハンガー」になるっぽいので、

「マグロフック」で探してみても、どうも見つからないんだよな・・・

という方は、一度「ブランチハンガー」で探してみてください。結構釣具屋さんにも置いてたりしますよ!

 

大きさも色々ありますが、大きい方が外れにくいので、私は写真の「2.6×100」という結構大きめのサイズを好んで使います。

ただこの大きさになると、今度はコレを通せる大きさのサルカンを探さないといけないので、そのへんは総合的に考えて大きさを選んでみてください。

 

 

中間フロート

あとは個人的にはこれも外せないのが「中間フロート」

これが有るだけで、フロートラインの足に絡む確率がぐっと減ります。

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ダービーのレポートでも多くの方がこの「フロートラインの足・フィンへの絡み防止策」を書いてくださってましたが、ホントにココはメッチャ重要です。

 

中間フロートがあれば、まず手銛から出ているフロートラインをその浮力でグッと引き上げてくれるので、自分の体後方にラインがゴチャゴチャと溜まったりといった事が防げます。

あとはその手銛→中間フロートまでのラインをより絡まりにくい物にすれば、足へラインが絡むストレスと危険性をかなり軽減することが出来るんですね。

 

私に関しては、中間のラインに使ってるのはいわゆる「芝刈り機ライン」なんですけども、通常の「2.4mm径」のものより一回り太くて絡みにくい、「3mm径」のラインを使うようにしてます。

または、きっしーさんやおみさんが対策されているように、ここのラインにチューブやホースを被せるというのも一つ効果的な対策です。

 

あ、ちなみになんですが、

中間フロートまでのラインは3~5mしかないので、潜行時には必然的に中間フロートも水中に引き込む形となります。

なので「中間フロートの浮力で潜る時の抵抗になったり、手銛発射時の威力が削がれたりしないだろうか?」という点が気になっている方もいらっしゃるかと思うんですが、これ個人的な感覚で言えば全く問題無いです。(もちろん写真のチビフロートでの話)

潜る際の抵抗も全然感じないし、手銛の威力も、中間フロートが有る時と無い時での違いは全く感じません。

 

このチビフロートは釣具屋さんで100円とか200円で売ってますし、ぜひ一度試してみて欲しい道具です。

 

フロートライン

そしてメインのフロートライン。

これも人によって好みがあるとは思いますが、私は2mm径とかなり細手のポリエチレンのラインを使ってます。

ちなみにこれ、「田引縄」とか「定規なわ (うねたて・定植)」とか呼ばれる、畑や田植えで使うロープでして、50mで300円以下と激安。

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これなら傷んでも気軽に替えられるんで愛用してます。

これより太いのもあるんですが色が緑とかになっちゃうので、視認性の面でオレンジのこのロープを選んでます。

 

あと細いラインをチョイスしている理由としては、潮の流れに流されにくいため。

まあこの太さのラインをブッちぎるような獲物はそうそういないだろうし・・・って思ってはいますけど、もし今後そんな獲物と遭遇することがあったらまた考えます。笑

 

ホームセンターに行くと色んなロープが置いてありますが、選ぶポイントとしてはまず「水に浮く」素材、ポリエチレンなどの素材を選ぶことです。水に沈むラインは根に引っかかったり自分自身にも絡んだりしやすいので、やっぱり危ないと思います。

 

でもって、フロート本体との接続もまた「ブランチハンガー&サルカン」で。

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ストリンガー

さて、ここについては完全に私個人のコダワリの部分なのですが、私は魚のキープには「ストリンガー」を使ってます。

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その理由は以前のブログでも解説したんですが、

エラ通しやメグシを使う場合だと、獲れた魚を通す時、一瞬だけですがフロートシステムが切断された状態になります。

特に流れが早かったり波があったりする時なんかだと、魚を通す作業中、切り離された手銛もしくはフロートをロストしてしまう危険性があって、というか実際に一度ロストしかけたことがあってですね、それからはストリンガーを使うようになりました。

 

ストリンガーを使うスタイルだと、魚が獲れたらイチイチフロートまで泳いで戻るか、もしくはフロートをたぐり寄せるかしないといけないのでその点は正直面倒っちゃ面倒。

ただこれなら少なくともフロートシステムが分断されることは無いので、安心感的に今はこのスタイルに落ち着いてます。

 

あとはこれまた前回のブログで力説した部分、

フロート後部に魚をぶら下げることによって
前が浮きフロートの引き抵抗が少なくなる

というのも非常に大きなメリットだと感じてます。

 

前回の内容を引用しますと

結局、なんでフロートの引きが重たくなるのか?っていうと、その最大の原因って、フロートを引っ張った時にフロートの鼻先が水面下に「突っ込んでしまう」ことだと思うんですよ。

で、フロートの前、つまりフロートラインに獲物をぶら下げてたらどうしてもフロート前部は常に沈んだ状態になりますから、獲物をぶら下げればぶら下げるほどフロートを引っ張るのが重くなる。

そこでフロートの「後部」に獲物をぶら下げるようにして、ケツを重たくすることで前を浮かせよう、っていう発想です。

これは是非とも実際にやってみてもらいたいんですが、前が浮いてたらホントに引きが軽いというか、フロートを引っ張ると水面を「滑空」してくれてる感じなんですよね。

という感じ。

まあこのあたりは好みですし、縦長の形のフロート限定の話になるんですけどね。(丸いフロートだとどこに魚をぶら下げようが関係ないので)

普段フロートを引っ張るのが重たくて嫌気が差していた方などは、ぜひフロート後部にストリンガーかメグシを取り付けるスタイルを一度試してみて欲しいと思います。

 

 

フロート本体

それでフロート本体は何を選ぶか、という話なんですけども。

ぶっちゃけ、フロート本体は

  • 目立つ色である事
  • 目立つ大きさである事
  • ゴミに見えない事
  • 風・潮の抵抗を受けにくい事
  • 簡単にはパンクしない事

これらを満たしていれば正直何でもいいです。

実は一番大事なのは上記で解説したフロート「システム」、つまりフロートラインや中間フロートなどの部分だと私は思ってまして、フロート本体については上の項目を満たすものであれば好きな物を使ってもらってOKだと思います。

私に関しても、今回写真に出てる赤いフロートの他にもボートフェンダー製のフロートを使ったり、フロート本体は色々とコロコロ変えたりしてますしね。

 

 

まとめ

と、いうわけで今回は私個人のフロートシステムと、その作り方やこだわりを解説してきました。

もちろん、本当の意味での「使いやすいフロートシステム」というのは、それぞれで工夫しながら作る必要があると思いますが、基本的な部分はそう変わらないので、今回のブログやきっしーさんの記事など参考にして頂きながら、自分に最適なフロートシステムを作って行ってもらいたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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魚突き用フロートシステムの作り方とフロートラインの接続方法” に対して4件のコメントがあります。

  1. 岩崎 英樹 より:

    お世話になっております、岩崎と申します。こちらで紹介しているサルカンやマグロフックと芝刈り機ラインを通してスリーブで圧着されていますが、どのような部材を使われていますでしょうか。またその際に使用する工具(ハンドプレッサー?)はどんなものでしょうか。具体的に教えていただけると助かります。宜しくお願い致します。

    1. 店長 より:

      私は万力を使って、スリーブ全体を若干潰すことでカシメとしています。
      芝刈り機のラインは柔らかいので、スリーブを少し潰すだけでじゅうぶん固定されます。

  2. T より:

    中間フロートの銛側にマグロフックを取り付けていますが、どういう役目があるのでしょうか?

    1. 店長 より:

      フロートと手銛を切り離せるように、マグロフックを使ってます。

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