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手銛の選び方

2016/11/07

 

手銛の選び方

竹ヤスからのステップアップ

当店で作っている手銛も今では結構種類が増えまして、
代表的なものだけでも下記の4種類ほどあります。

  • カワセミ(全長3m)
  • ヤマセミ(全長3.2m)
  • ファルコン2本継(全長3.7m)
  • ファルコン3本継(全長4.5m)

などなど。

あとはシャフト長をご指定の長さで作る「オーダー手銛」もあるので、実質かなり多くのバリエーションがあります。

 

それぞれの特徴やスペックをここで語るにはちょっとスペースが足りませんので割愛しますが、要するに、たとえば初心者の方が「竹ヤス・青ヤスからステップアップしたいな」と思った時、

じゃあ一体どんな手銛を選べばいいの?

というのは一番悩ましい所かと思います。

 

もちろん、初心者とか関係なくイキナリ長尺の手銛(ファルコン等)を使ったって別に問題は無いっちゃ無いんですよ。

ただその場合、竹ヤスからイキナリ全長が3倍近い長さの手銛を扱う事になるので、最初はちょっと戸惑いを感じる方もいらっしゃるかと思います。取り回し(水中で手銛を振り回すこと)は重くなりますし、長い手銛の場合、近い場所の獲物は逆に狙いづらくもなるので、今までの竹ヤスとは全く違った使用感になります。

 

手銛というのは「長い=良い手銛」というわけでは決してありませんし、逆に短いからと言って初心者向け、というわけでもないです。

釣りでもターゲットやシチュエーションによって使うロッドを変えるように。

やっぱり今の自分に合った道具を使うのが一番ですし、いくら高くてハイスペックな道具でも、「今」使いこなせなければ無用の長物です。

 

というわけで、今回のブログでは大まかな「手銛の選び方・選定基準」というのを解説していきたいと思います。

※ただ、もしこのブログを読むのが面倒だったり(笑)、「とにかく今の自分に合う手銛を見つくろってほしい!」という方は、直接お電話して下さって全然OKです。私が直接、しっかりとアドバイスさせて頂きます。

お電話はこちらから(店長直通)

 

最初に選ぶ手銛と、その基準

さて、このあたりはやっぱり、使用される方の目的や状況によって「最初に選ぶ手銛」の選定基準というのは全く変わってきます。

・今は竹ヤスでメバル・カサゴを突いてるけど、たまに見るイシダイを仕留めたい

こういう方の場合は、最初からファルコンを選んでもいいでしょうし、カワセミ・ヤマセミあたりでもじゅうぶんそのイシダイは獲れますから、それらの手銛を選んでも楽しく魚突きが出来ると思います。

一方で、

・今年竹ヤスで魚突きを始めたばかり、いずれは大きな魚も獲りたい(まだ見たことはない)

という方の場合、いきなり長尺の手銛を選んでしまうと、あまりに竹ヤスとの使用感が違うために戸惑ってしまう可能性が高いかもしれません。

※ただし離島など透明度の高い海で潜っている方の場合は、4mぐらいの手銛でも最初から違和感なく使えるかもです。透明度の高い海では、魚が人間を発見するのが早いために魚が「スレ」ている事が多く、そういう海では魚が中々近寄らせてくれないため、長射程の長い手銛が使いやすいというのがあります。そういう方は最初からファルコンという選択でも全然有りかと思います。

 

この2者の違いは何かというと、「実際にイシダイを見ているかどうか」です。

やっぱり現実にそのターゲットを見ているかどうか、というのはかなりデカいです。その魚の挙動や居る場所を、自らが「見る」という実体験を持っていれば、そのターゲットに対するアプローチもおおよそ想像が出来たりしますよね。

なので、そのターゲットフィッシュを目視できている人が、いざその魚を仕留めるための手銛を選ぼうとなった時、すでに頭のなかでかなり具体的にイメージが出来ているはずなんで、竹ヤスからイキナリ長尺手銛に持ち替えてもそう戸惑うことは無いと思います。

 

それでも何となく「ファルコンみたいな4m級の手銛は扱えるかどうか不安」という方は、もうあえて言い切っちゃいますが「カワセミのフルセット」「ヤマセミのフルセット」を選んで頂ければまず間違いはありません。どちらでも問題なくイシダイは獲れますし、ある程度テクニックがついてくればほとんどの魚をターゲットにすることが出来ます。

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ヤマセミとカワセミの違いは、ざっくり言えば「後ろシャフトがストレートかテーパーか」という違いでして、より強いゴムが引きたい方、3mソコソコの手銛で根魚はもちろんマダイも回遊魚も何でも獲りたいという方はヤマセミを選ぶと良いと思います。

ヤマセミは後ろシャフトが強靭なストレートシャフトで、かつカワセミよりもシャフト長を若干長く取っているので強いゴムをより長く引けますから、より多くの魚種をターゲットとすることが可能です。

カワセミは前後どちらともテーパシャフトで、水の抵抗が少ない分、取り回しは抜群にやりやすいです。もちろんシャフト強度もこの長さの手銛としては十分過ぎるぐらいあるので、14mmぐらいなら一本引きのゴムも余裕で引ききれますし、汎用性が高く使いやすい手銛です。

 

まあ私自身も短めの手銛が好きというのもあって、カワセミ&ヤマセミというのは開発と設計、テストにこれまでで一番の時間と労力をかけてきた、私にとってもかなりの自信作です。

初心者の方でも扱いやすく、かつそこそこの魚も狙える万能選手な手銛となると、この手銛に勝るものはそうそう無いぞと自負しとりますので、ぜひとも手にとって見て下さいm(_ _)m

 

手銛の長さについて

さて、ちょっとここで一旦、手銛の長さについて解説をしておきたいと思います。

 

冒頭でも申し上げたように、長い手銛だからエラいとかそういうわけではありませんし、短い=初心者向けってわけでもなく、ベテランさんでも短い手銛を好まれる方はたくさんいます。

じゃあ、長い手銛のメリットは何?逆にデメリットは?また短い手銛についてはどうなの?という所ですね。

このあたりを一旦整理してみたいと思います。

 

長い手銛のメリット

  • 射程距離が伸びる
  • 打つ際の魚との距離を確保できる

つまるところ、長尺手銛のメリットはこの2点です。

ただ、射程距離が伸びるというのは結構乱暴な言い方ではありまして、手銛を長くすればするほど射程が伸びるというわけでもないのですが、単純に3mの手銛と4mの手銛を比較した際、シャフト強度等を無視すれば、実際に射程はアップするというのは事実です。

この理由は、まず「ゴムを引く距離を長く取れること」、これに尽きます。

 

先ほど挙げた3mの手銛と4mの手銛で、ゴムを引ける長さを数値で比較してみましょう。

※ゴムの伸縮率は仮に350%とします
※手銛の重心はちょうどセンター付近とし、手銛全長の半分ちょいゴムを引くという仮定です

  • 【3m】伸びる前のゴム45cm→伸ばして158cm
  • 【4m】伸びる前のゴム60cm→伸ばして210cm

ゴムを引いた長さの差=37cm

 

このように、まず単純にゴムを40cm弱長く引くことが出来るので、当然その分射程距離が増える事になります。

 

あれ?たったそんだけ?と思われるかもしれませんが、実際の「射程」においてはそれだけではなく、魚と人間との距離もまた長尺手銛の方が長く取れるため、実質的な射程は更にアップします。

具体的な数値としては、先の例で言うと、3mの手銛と4mの手銛の「魚~銛先までの距離」その差は48cm。

これにゴムを引く距離と合わせて85cmですね。この差は結構デカい。

 

しかも実際の運用においては、ゴムを引けるキャパは長尺手銛の方がより長いので、上記の数値以上にゴムを引くことも可能です。

それを考えると、射程アップ効果はより大きくなるでしょう。

 

長い手銛のデメリット

じゃあ、長尺手銛のデメリットとはどんな所でしょうか。

  • 取り回しづらい(水の抵抗が大きい)
  • 穴打ちが出来ない、しづらい
  • 重たくなる

特に初心者の方にとっては、これが最大のネックになるであろう「取り回し」。

長い手銛は、特にヨコ方向へ「振り回しづらくなる」ために、たとえば魚を発見してから手銛の方向を変えようと思った時、短い手銛と比較すればかなりやりづらさを感じると思います。

 

あとはこれも重要、長い手銛は当然、近い場所の獲物は狙いにくくなりますし、もっと言えば狭い場所での穴打ちなどは物理的に不可能なケースもあります。

これらのことを考えても、長尺手銛は透明度の悪い海には向きません。そういう環境では必然的に穴打ちも増えてきますしね。

 

あとは重さですが、確かに長い手銛のほうが重量は増すので、短尺手銛よりも飛びのシャープさに欠ける事もあります。

「事もあります」と書いたのは、これまたちょっとややこしい話にはなるのですが、以前ブログでも書いた「浮力」の話だったりとか、手銛の初速というのは単に重さだけでは語れない部分も多いです。

また、逆に重さが威力や貫通力をアップさせるという面もあるので、ここは一概にはデメリットとは言えないかもしれません。

 

短い手銛のメリット

それで短い手銛のメリットというのは、長尺手銛の逆になります。

  • 取り回しがしやすい
  • 穴打ちやテトラで使いやすい

私もポイントや海況によっては、短いカワセミなどの手銛を持っていくことが多々あります。

透明度が悪い時、または水温が低かったり魚の活性が低くて、岩下を覗かないと魚が居ない海などでは、短い手銛が抜群の効果を発揮します。

 

それでですね、ちょっとここでまた話をややこしくしますとw、

そもそもの話として「短い手銛」って一体どのぐらいの長さの手銛を指すのでしょうか??

 

一応、相対的な話として、今回の記事ではファルコンに対してカワセミ・ヤマセミを「短めの手銛」と位置づけてはいますが、たとえばヤマセミが手銛本体だけで3.2m、銛先含めると3.5m~という手銛は決して「短い手銛」とは言い切れないかもしれません。

最近はシャフトの性能が上がって、長くしても強いゴムを引けるようになったこともあり手銛がどんどん長くなっていってはいますが、3.5mというのはマダイ回遊魚含め、かなり多くの魚種をターゲットに出来る長さです。

「短いからと言って初心者向けという訳では決して無い」と言ったのはそのへんの理由もあって、このぐらいの長さの手銛は、腕がある方なら回遊性の魚を寄せて突くことも出来るし、穴打ちにも対応できるし、ということで逆にベテランの方も愛用者が多い長さでもあります。

 

まあ最初に長尺手銛のメリットを解説してしまったので、短めの手銛を検討されていた方は心が揺らいでしまったかと思うんですがw、短い手銛にはそれなりの良さがありますし、上記のように長い手銛では対応できないケースに対応できたりもするので、一本は持っておいて絶対に損はしません。

 

 

結局どっち?

でまあこんな感じで「短い手銛と長い手銛、どっちにもメリット・デメリットがあるよ」って話になってしまったので、更に迷わせてしまったかもしれませんがw

 

どうしても迷って決められない・・・
って場合の解決策が一つありまして、それは何かって言うと

3本継ぎにしてしまう

って方法です。

 

3本継ぎの手銛というのはよーするに

  1. 前側シャフト
  2. 中間シャフト
  3. 後側シャフト

の3本を繋いで使うタイプの手銛なので、
短く使いたい時は中間シャフトを抜いて

  1. 前側シャフト
  2. 後側シャフト

の2本で使えば良いんです。

これなら様々なケースに対応できますし、また仕舞寸法も短く出来ますんで、遠征時もラクに運搬が出来ます。(飛行機や船などの持ち込み料金や、荷物を宅急便で送る際の料金も安く上がります)

 

 

一例として、ファルコン3本継バージョンの基本仕様が(1850+900+1850)の全長約4.5mですが、たとえば

・1300+1300+1300 全長3.9m

というバリエーションも全然製作可能です。

 

これなら普段は2本継の2.6m、透明度の高い海や回遊魚狙いの際は3本継で・・・といったフレキシブルな運用が可能です。

あとは車で運ぶ際に「ヨコ」に積めるのも良い所ですね。

 

他の例で言うと、銛先との重量バランスを見ながら

・1200+900+1600 全長3.7m

という感じでそれぞれの長さを変えてみるのも面白いですね。

 

これはちょっと余談になるのですが、現在当店の手銛に使用しているテーパシャフトは全て「前半部分がストレート」になってます。

ちょっと文章だとわかりづらいんですけども、下のカワセミ用シャフトの図面のように、途中まではストレート(まっすぐ)、そっから先がテーパ(細くなっていく)という形状になってるんですね。

kawasemi

これはもちろん強度が目的の設計なのですが、もう一つの利点としては「好みの長さにシャフトをカットできる」という点があります。

ストレート部分であれば、そこをカットしてもシャフト外径は変わらないですもんね。

 

というように、2本継でも3本継でも長さのご指定についてはかなり融通がききますので、あなたのお好みの仕様で手銛製作が可能です。

ぜひご希望のプランをお聞かせ下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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