ジャックナイフオリジナル二又銛先(ブレード交換式)SUS440C焼入
先程、SUS440Cブレードが熱処理から上がってきまして、
ようやく、、
いやーほんとようやく、ジャックナイフオリジナルの二又銛先が完成しました!!
Contents
二又銛先(ブレード交換式)SUS440C焼入
鋼材:SUS440C焼入
ブレードはステンレス鋼で最高の強度を持つ、SUS440Cを採用。
ナイフ好きにはおなじみの鋼材ですが、当店でも先端チップで以前から採用しており、その硬さと粘り強さは十分承知していたので、実績があるこの鋼材をチョイスしました。
ブレード厚さは4mmと非常にゴツく、少々ガツンガツン岩を突いたぐらいではびくともしません。
そしてもちろん、このブレードも先端チップと同じく焼きを入れております。
焼き(熱処理)についても、非常に技術力の高い専門の熱処理業者さんと念入りな打ち合わせの上、硬度等の数値を指定して焼きを入れてもらってます。
この熱処理については完全に「餅は餅屋」ですね。
特にこういう二又銛先は形状が複雑なため、生半可な自家製焼入れ等ではどうしても均一に焼きが入らず強度上のムラができてしまい、そこから折れてしまいやすくなったりします。
硬度はHRC55付近を指定してますが、これだけの硬さでも非常に折れに強く仕上がっているというのは、やはり専門家にお願いしてよかったなあと思う部分です。
“交換式”へのこだわり
そしてこれも当店ならではと言うか、この二又銛先も「ブレード交換式」にしてます。
2本パラライザー等と同じく、土台の金具にブレードを差し込んで、4本のイモネジでガッチリと固定する方式。
実際、2本パラライザーの商品ページでも書いたのですが、二又銛先には1点デメリットがあります。
それは何かというと、二又銛先にはどうしても「カエシ」がありますので、銛先を使って研いでいくうちにいずれはこのカエシの部分まで研ぎ減ってしまい、そうなると銛先そのものも寿命を迎えてしまうという点です。
ブレードを交換式にしてしまえば、土台(ベース)部分の金具は使いまわせますので、より長く愛用して頂けます。
手銛との接続ネジ
あと、手銛との接続ネジは基本「M6」です。
そしてここも2本パラライザーと同じく、ネジは脱着式になってますので、「オスネジ」「メスネジ」どちらにも対応が可能です。
※オスネジのネジ長さは基本が約12mmほどですが、20mm程度までなら延長も可能です。ただしメスネジのネジ深さは約12mm、これは変更ができませんので、お手持ちの手銛先端金具のネジをよく確認の上でご購入なさって下さいませ。
あとはM8仕様へのカスタマイズも出来ますので、ご希望の方はお問い合わせください。(M8仕様への改造は追加料金がかかります)
フラットバーブ(カエシ)
それともうひとつ、この二又銛先の特筆すべきポイントとして、その「バラシにくさ」があります。
これはカエシの形状によるもので、この銛先は写真のようにカエシをあえて削らず「フラット」な形状にしてあります。
これは横着をしているわけでは決してなくて笑、
カエシをあえて削らず、尖らせずにフラットな形状のままにすることで、一度奥まで刺さった魚がこのフラットなカエシに「線」で押し返され、魚の身が破れず逃げにくいのです。
これは私自身のフィールドテストで大いに実感した部分で、この銛先を使う方はそのバラシにくさを確実に体感してもらえるはずです。(二又なのでもちろん「押さえ」は必須ですけどね)
ただ、一方でバラシにくいということは「銛先から魚を外しにくい」ということでもあり、正直、魚を抜いた際のダメージはかなり大きいです。
このあたりはどうしてもトレードオフな所なので、「魚へのダメージを気にする前に、まず獲れなきゃ意味ないよね」という潔いスタンスでこの設計にしてます。笑
なので、ベラやキス、鮎みたいな小さくて柔らかい魚を突くには向きませんが、反面、このカエシのおかげで相当大きな獲物もターゲットにすることができます。
初心者からベテランまで
オーソドックスな二又銛先なので、もちろん初心者の方も馴染みやすく、快適に使って頂けると思います。
そしてベテランの方においても、この二又ならきっと満足頂けるはず。
普段は羽根式やチョッキを使われている方でも、きっと「おっ、二又でも結構イケるな」という感想を持ってもらえると思ってます。
とにかくこの二又銛先は、私が絶対の自信を持ってお勧めします。
手銛関係の道具は、全部私が設計して図面引いて、ってやってるのでモチロン全部の道具は自信を持ってお勧め出来る物なのですが、我ながらこの二又は会心の出来だと思ってます(*´ω`*)